『毒薬を飲み干したら』
会社員のほんのりBL話を連載としてまとめました。
・各話へのリンクを追加。
・リンクページへキャラクタ設定追加。

会社の先輩×後輩のほんのりBLなので、ご注意下さい。

■翔(かける)
竜也(たつや)の先輩。28歳。竜也(たつや)が新人研修の時に、担当をしていた。

■竜也(たつや)
翔(かける)の後輩。23歳。現在は翔(かける)と、別部署に配属されている。


第1話 僅かに踏み込む
第2話 酔っ払いの戯言
第3話 ふとした瞬間の表情
第4話 深夜過ぎの頃
第5話 酔いの醒める頃
第6話 体温
第7話 繋いだ手を離さずに
第8話 優しい声
第9話 まどろむ記憶
第10話 新しい朝　(最終話)

■番外編
密会
無言の訴え
絆を結ぶ日

会社の先輩×後輩のほんのりBLなので、ご注意下さい。

『単発』
・「秋色の音に包まれて」追加
・「晩秋」追加

冷えた朝だ。
フローリングに降りる足先が、氷のように冷えていく。
季節は巡り、すっかり冬の様になってきていた。
冷たいフローリングを、爪先で歩く。
着替えて身支度を整える。
どうやら今日は冷える様だ。いつもより着込む。
朝食代わりのブラックコーヒーを飲み、家を出る。
冷えた空気が肺を満たした。

彼の足音を聞いて歩く。
落ち葉を踏みしめる音。
この時期しか聞こえない、些細な秋の音。
小枝がパキリと折れる音、落ち葉が踏まれて破れる音。
まさに、秋の音と言える。
私は暫し目を閉じる。
カラスの鳴き声が聞こえ、風の音で木々が擦れ合う音もする。
彼は此方を振り向いた。
私は早足で、彼の元へ急ぐ。

『発行情報』
・「初秋の言葉遊び」追加

『単発』
・「髪の毛」追加