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世間はすっかりクリスマスモードだ。
先月は、ハロウィンだと言っていたのに、この切り替えの早さは凄いなあと毎年竜也(たつや)は思っていた。
イルミネーションで煌々と照らされている町は、誰もが楽しそうに見えた。
「たーつーやーくーんー?」
「わあ!」
ぼんやり考え事をしていた竜也は、脇腹を急にくすぐられて現実へと引き戻される。
「何か考え事?」
「いや、クリスマスだなあと思って」
「ほう、ここからだとイルミネーション少し見えるしね」
今日は翔(かける)の家に、泊まることになっていた。
つい最近まで、こうした関係になるとは、竜也は思っていなかった。
翔の家は駅から近いが閑静な住宅街のため、夜は静かで良い場所だ。
ベランダから駅方面を見ると、街路樹のイルミネーションが煌々としている様が見られる。
つい最近まで、こうした関係になるとは、竜也は思っていなかった。
翔の家は駅から近いが閑静な住宅街のため、夜は静かで良い場所だ。
ベランダから駅方面を見ると、街路樹のイルミネーションが煌々としている様が見られる。
「翔先輩の家にお邪魔するの初めてだから、ちょっと緊張してました」
「はは、そんなかしこまらなくても良いのだよ」
「それもそうですね」
竜也は照れ臭そうに頭を掻いて、誤魔化した。
「そうだ、翔先輩。プレゼントがあるんです」
自分の鞄をがさごそと探し、細長い紙袋を取り出した。
「これ、スパークリングワインです」
「お洒落なものありがとう。折角だから、2人で飲もう」
「あ、あとこれも……」
おずおずと差し出された細長い箱は綺麗に包装されていた。
翔はそれを受け取る。
翔はそれを受け取る。
「開けてもいい?」
「はい、大丈夫です」
細長い箱に収まっていたのは、ネクタイだった。
竜也は顔を赤くして、自分の拳ばかり見ていた。
竜也は顔を赤くして、自分の拳ばかり見ていた。
「竜也くん、ありがとう。僕好みのネクタイだ」
「良かったです」
竜也は漸くほっとした顔で笑う。
「あれ、メッセージカードだ」
翔はメッセージカードに目を通して、竜也の顔を見る。
バチリと音がするように目が合った。
竜也は恥ずかしそうにおろおろしている。
バチリと音がするように目が合った。
竜也は恥ずかしそうにおろおろしている。
「これ、暫く壁に貼って飾ろうかな」
「え、恥ずかしいです!」
「いやあ、これ見たら毎日元気が出そうじゃないか」
「出ませんよ! 気のせいですよ!」
「本当にありがとう。嬉しいよ」
翔はテーブルにそれらを置いて、竜也を手招きした。
不思議そうな顔で、そっと竜也は翔の横にくる。
自分より幾らか華奢で骨ばった身体を、翔は抱き締める。
不思議そうな顔で、そっと竜也は翔の横にくる。
自分より幾らか華奢で骨ばった身体を、翔は抱き締める。
「翔先輩……?」
「僕からも、プレゼント渡していいかい?」
「はい」
抱き締めていた腕を解いて、翔は小さな箱を取り出した。
中にはシンプルなデザインの指輪が入っていた。
中にはシンプルなデザインの指輪が入っていた。
「翔先輩、良いんですか? こんな高価なもの……。」
「僕の気持ちだよ。値段には拘らない」
指輪が竜也の右手でキラリと光る。
翔は自分の右手を見せて、口の端だけで笑ってみせた。
翔は自分の右手を見せて、口の端だけで笑ってみせた。
「因みに、僕とお揃いだ」
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