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「麻耶(まや)、髪の毛お願い。」
化粧台の前に座った綾(あや)は、身支度を整えている麻耶に声を掛けた。
「良いわよ、ちょっと待ってね。」
ワンピースのチャックを閉めながら麻耶は返事をし、全身鏡でスカートの裾を整えた。
「今日はどういう風なのがいいの?」
綾に問いかけると、綾は化粧台にあるコテを麻耶に手渡した。
「ちょっと毛先を巻いて欲しいんだけど、私まだ上手く出来なくて。」
「分かった。熱かったら、すぐに言うのよ?」
「うん。ありがとう。」
鏡越しに、綾は麻耶に笑い掛ける。
髪を束にして持ち、麻耶はコテで綾の髪の毛を器用に巻いていく。
「こんな感じで、他もやっていけばいいかしら?」
一束、髪の毛を巻いたところで、麻耶は綾に声を掛けた。
その一束を綾は手に取り、満足そうに毛先のカールを眺めている。
「うん、大丈夫。これでお願い。」
「分かったわ、もうちょっと待っててね。」
毛先をくるくると巻き、暫く待ってコテから解く。その作業の繰り返しである。
その間、綾はメイクを手直ししていた。
漸く全て終わった頃には、ふんわりとした軽やかな髪型になった。
「どうかな、綾?」
「ありがとう。麻耶に頼んで良かった。」
「ふふ、そう言って貰えて嬉しいわ。」
髪の毛を一束手に取り、麻耶は綾の髪の毛に口付けた。
「今日も可愛いわね、綾。」
「もう、麻耶は私のことからかってばかりなんだから。」
「そんなことないわよ?」
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