roika_works 単発 忍者ブログ
Twitterで投稿した小説やイベント参加情報をまとめています
Admin / Write
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

凍える様な寒さは次第に和らいでいく。
まだ朝と晩は、シンと冷えている。
春の近付きは感じるが、まだまだ冬の寒さは続きそうである。
蕾をつけた木々は、風に揺られている。
今日はやけに風が強い。
向かい風の中、マフラーで鼻まで隠して歩いていく。
マフラーは向かい風で乱暴に揺らされるばかりであった。
もう少しすれば、家が見える。
君が僕を待っている家だ。
部屋に灯された明かりを見ると、ほっとする。
1日の疲れなど、吹き飛ばしてしまう程だ。
玄関を開けただいまと告げると、君は優しく笑い出迎えてくれる。
ああ、この家に君が居てくれて、本当に良かったと心底思う。

拍手

PR
「君とこうして七草粥を食べるのは、何年になるだろうね」
「そうですねえ…。もうずっと前からになりますね」
妻が用意した粥を食べながら、思い出を振り返る。
季節の食事を、妻は大事にしているようだ。
私は食に頓着しないものだから、妻に季節の食を出して貰う事で、季節の移り変わりを実感している。

拍手

気がついたら、私は病院にいた。
何故自分が此処に居るのか、見当がつかない。
点滴や酸素マスクがつけられており、どうやら自由に動く事は難しそうだ。
どうしたものかと思案するしか出来ない。
仕切りのカーテンが開き、看護師が入って来た。
「目が覚めましたか。地球で生き残ったのはあなただけですよ」

拍手

君の瞼が開く事を夢に迄見る様になった。
あの笑い声も怒った顔も、随分と見ていない。
点滴の管に繋がれ、心電図に振れ幅がある。
それが、君の生きている証だった。
瞼も指先もぴくりとも動かないけれど、それでも体温は温かい。
君は生きている。
今日も生きている。
その瞼が開かれるのを僕は待っている。

拍手

バレンタインチョコよりも、添えられていた手紙の方が僕にとっては重要だった。
貴女は何を思って、僕にチョコをくれたのだろう。
封筒から手紙を取り出し、便箋を広げる。
そこには、これまでの僕達の思い出について記されていた。
懐かしい気持ちになる。
最後には『今も変わらず好きよ』と書かれていた。

拍手

マグカップのコーヒーが半分程になった。
夜更け。
私は買ったばかりの小説を読みながら、夜更かしをしている。
心配した顔で君は、マグカップにコーヒーを注ぎ足す。
「あまり夜更かしすると、身体に障りますよ」
「この章が終わったら寝るよ」
君が寝室に向かう後ろ姿を見送って、再び小説に目を落とした。

拍手

水槽を、ぼんやりと眺めていた。
魚は水槽の中を、回遊している。
水槽には、様々な魚がいる。
大きい魚もいれば、群れをなした小さな魚もいる。
別の水槽を見ると、海月がふわりと浮かんでいる。
一体何を考えているのだろう、と水槽に指先で触れる。
こういう風に、過ごす事が出来たらどんなに良いだろう。

拍手

お題提供 りおんさん

「なんだ、助かったのか」
天井を見上げて呟いた。
どうやら、私の自殺計画は失敗に終わったらしい。
「目が覚めましたね。主治医に報告して来ます」
看護師はそう言うと、病室を出て行った。
私はがっかりしていた。
椿の花が落ちる様に、潔く死ねたら良かったのに。
どうやら人はそう簡単に、死ねないらしい。

拍手

たった1つだけ願いが叶うとしたら、何を願うだろうか。
僕は君の健康を願うだろう。
通い慣れた病院への道すがら、考えていた。
君は病を患い長いこと入院をしていた。
近場の花屋で花を買い、君のいる病院を目指す。
「お邪魔します」
「また来てくれてありがとう」
君は随分痩せたが笑顔は変わらなかった。

拍手

お題提供:りおんさん

煌びやかなパーティーが終わり、帰りの馬車で漸くほっとした。
「いつも気を張るからパーティーは疲れるわ」
彼女は、溜息を吐く。
「悪いね、うちの家系だとこの頻度で出ないといけなくてね」
連日パーティーに招待されたので行かない訳にはいかなかったのだ。
「分かっていたつもりだけど、貴方も大変ね」

拍手

HOME | 6  7  8  9  10  11  12  13  14  15  16 

忍者ブログ [PR]