roika_works 【単発】孤独の影 忍者ブログ
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まだ冬の寒さは残るが、幾分か陽の沈む時間が遅くなってきた。縦長に伸びている自分の影を追いかけるように、歩みを進める。街中の雑踏は、なんとなく苦手であったがそこを通らねば、駅に辿り着かないのだから致し方ない。もう二度と会うこともない人々とすれ違い、何となく溜息が出た。駅前だから人が多いのは当然だったが、自分はそれぞれの人と何も接点が無いのだ。これは何とも言えない、孤独感であった。雑踏をくぐり抜け、駅の改札を抜けて、いつものプラットホームへと向かう。何てことは無い唯の日常に感じる孤独は、影が伸びるように自分に纏わり付いて中々離れようとはしなかった。

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