roika_works 【単発】二人だけの戦争 忍者ブログ
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ジトリとした重たい空気を、打破するかどうかを思案し始めて5分程経つ。切っ掛けは些細な事だったが彼女と言い合いになってしまった。その内容は、此処では省略としよう。彼女は責めるようなことは言わなかったが、視線の動きで、まだ納得出来ていないことが分かった。部屋の時計の音がやけに大きく聞こえる。それ程に、二人して沈黙を貫いていた。「ごめん、さっきは言い過ぎた。」彼女がすこし拗ねたような様子で、小さい声で呟く。膝の上で握られた小さな拳は、まだそのままだった。「こっちも言い過ぎた。だから、おあいこだ。」そう言うと彼女は漸く此方に視線を向けた。先程よりは幾分落ち着いた様子である。冷戦は、無事に和解により終戦となった。

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