roika_works 【単発】言葉の質量 忍者ブログ
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自分は彼女に言われた『ありがとう』を君にきちんと返せて居ただろうか。彼女は、よく笑い他人の為に涙を流し、必要であれば自分を叱ってくれていた。自分は彼女程に良き人格者では、決して無かった。今回の事は彼女に変わって、自分に降りかかる災厄であるべきだったと握った拳に爪を立てて思う。交通事故だった。彼女は頭を地面に強く打ち、即死だったそうだ。この話を聞かされた時は、頭が真っ白になった。何も考えられなかった。ただただ、この世に彼女がいないという事実が痛い程に心を抉る。自分は彼女に何をしてやれただろうか。自分と居て、彼女は幸せを感じられていただろうか。せめて、彼女が嬉しそうに言った『ありがとう』と自分が言った回数が同じでありますようにと思った。

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