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指先で空をなぞり、星座の名前を呟く。同じ様にまた別の星座を、君の指先はなぞっていく。星に詳しくない僕は、それを黙って聞いていた。星座の話をしているときの君は、とても楽しそうに見える。その横顔は、闇の中で輝く一等星の様だと思った。草原に寝転んで、君が空をなぞるのをじっと眺め続けた。

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思い浮かんだ言葉をノートに書く。毎日している訳ではないし、日々を綴っている訳でもない。ただ、自分が思い付いた言葉を書きつける。鉛筆の先から、次々と言葉が紡がれていく。言葉は自由だ。ふと思い浮かんだと思ったら、スッと消えたりもする。良いも悪いも、言葉次第である。私は鉛筆を走らせる。

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このさようならは、誰に向けたものだろう。貴方に向けたものであるのは確かであるが、私の気持ちにもさようならをしなくてはならぬ。もう二度と貴方に会えないだなんて、少し信じられないが、これが現実だ。夢物語のように何もかもが、上手くいく訳じゃないと分かっている。私は、さようならが苦手だ。

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誰もが自分を、必要としてくれる訳は無い。それは充分過ぎる程に、承知している。物珍しいからと、自分に近付く人間は掃いて捨てる程居る。しかし、君だけは純粋に自分と友人として交友を結ぼうとしてくれた。その君の想いに、自分はどれだけ救われただろうか。君にだけは、素直になれそうな気がする。

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眠ってしまった君の側で、小声で名前を呼んでみる。いつも苗字で呼んでいるからか、少し気恥ずかしい。もう一度名前を呼んでみる。穏やかな寝息が聞こえてくるばかりである。そう、これで良い。気が付かなくても構わない。ただ、君の名前を口にしたくなったのだ。ただそれだけ。君が眠っている間だけ。

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お題:君と僕とアイツ
お題は、マコさんより。

正三角形の関係を望むだなんて、ムシのいい話過ぎる。三人のパワーバランスは、常にあやふやで固定された事など無かった。自分への好意を、のらりくらりと躱している。此れが最善策とは思わないが、三人共に過ごすにはこうする事しか手立てが無かった。僕は未熟だから、全てを幸せにする事は出来ない。

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お題:うたたねと雨音
お題は、すまるちゃんより。

ただ目を瞑っているのだと思ったら、いつの間にか君は眠っていた。静かな自室でテーブルを挟み君と向き合っており、本を読んでいたのだ。外の雨音が聞こえるくらい、室内は静かであった。居眠りをしている君を視界の端で盗み見ながら、手元の文庫本のページを、捲ったりしている。内容は頭に入らない。

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お題:雪が咲く
お題は、マコさんより。

あなたは、白い花が似合う人だった。薔薇でも秋桜でも百合でも、兎に角白が似合う、そんな雰囲気を常に纏っていた。何色にも染まる事が出来、敢えて何色にも染まらないあなたが私は好きだった。あなたは雪解け水の中に咲く、水芭蕉の様に清らかで優しい色をしていた。そういう人は、中々居ないだろう。

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お題:春はあけぼの
お題は、りおんさんより。
春は光が満ちる。山々も薄く色づき始め、花が咲き始める。それを照らす陽光は暖かいが、風はまだ少し冷たい。満開の桜の花吹雪は見ものだ。それまでの雪とは違い、薄く白い小さな花弁が地面を覆う。風を受けても尚、桜の枝には花が変わらずついている。この桜が全て散る頃には、風も暖かくなるだろう。

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その家は立地が悪い訳でもないのに、暗く空気が沈んでいる。小高い丘の上にあり、日当たりも良い家である間取りの所為で、窓が少ない訳でもない。書斎の窓から見える景色は中々良い。しかし、家に淀む空気とどんよりと暗い雰囲気は変わらない。忍び寄る死は、こういう雰囲気を持つのだろうかと考える。

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