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世界というものは不条理に満ちている。それに気が付き、諦めてしまうことが大人になるということだろうか。仕方がないと言って、折り合いをつけていくということがどうにも上手くできない。諦めたくないのだろうか。戻らない日を、取り返したいのかもしれない。不条理に流されてしまうのは少し悲しい。

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期待というものは怖い。誰かに期待をするということも、自分に期待をするということも怖いと感じる。裏切られるという風に考えてしまうからだろう。誰かの期待通りに出来なかったというときを考えると、それもまた怖いものだ。裏切るつもりはなくても結果的には裏切り者である。どうか期待をしないで。

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雪が積もっていくのを見ていると、これまでの事を思い返す癖がある。年の瀬というのも関係しているのかもしれない。出来なかったことや会えなかった人のことを思い返す。雪が降ると、反省会を開くようになっている。思い返すことはどうしても、後悔していることが多い。こういう癖はきっと変わらない。

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顔を隠して歩けるので、傘が好きだ。雨粒が落ちる音も良いし、人の視線が気にならないのも良い。ビニール傘は苦手だ。滲んだ景色の向こうから、視線が突き刺さるような心地がする。そんなことはないと分かっていても、どこか痛むような気がする。本当はビニール傘でなく視線が苦手なだけかもしれない。

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草木が枯れ、雪がしんしんと降り積もる冬には生きる希望を見出しやすい。次に来るのが春だからだろうか。その時が来るまで耐え忍ぶということが出来そうな心持ちである。夏はどうだろう。眩しい太陽に青々とした草木に虫の声。そのどれもに死が隣り合っている気がする。次に来るのが秋だからだろうか。

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褒められ慣れない。貰った言葉にひとしきり喜んで、その後の言葉の置き場に困ってしまう。気を遣って言ってくれたのではないか、世辞を間に受けてしまったのではないか。後々になってそういったことを、気にしてしまう。自信が持てないということが根底にあるような気がする。褒められるのは緊張する。

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たくさんの幸せというものは不安になる。いずれ悲しく辛い出来事というものがやってくるのではと心配になる。身の丈に余る幸せは、向いていない。不幸になりたい訳ではないが、自分には幸せというものが向いていないように感じる。幸せはすりきり1杯ほどで良い。遠くから見る幸せに焦がれる方が良い。

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ぽかんと空を見上げる。雲がない。すっきりとよく晴れている。気持ちが晴れやかかと問われれば、そうではない。焦燥感と不安ばかりが降り積もる。行く当てなどないのに、駆け出してしまいそうになる。生きる理由だなんて立派なものを見つけられていないが、死ぬ理由というのも見つけられていないのだ。

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師走の空は低く重たい。立ち込める雲から雪が落ちてくるのは、時間の問題だろう。白い息を吐き出して、周囲を見渡しても待ち人はまだ現れない。遅れると連絡があったので承知していたけれど、慣れない土地で一人はやはり心細かった。遠くに見知った姿を見つけて、手を振る。空からは、雪が落ちてきた。

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あなたは絵が上手かった。鉛筆一本と紙を与えれば、気が済むまで絵を描く人間だった。絵が描けない僕は、一種の魔法を見せられているような心地さえしていた。色鉛筆は決まって青から小さくなった。何故だろうと話をしたことがある。海を見ても空を見ても、あなたを思い出させるためかもしれなかった。

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