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『単発』
・「不眠症」1本追加

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どうしても眠れない夜というものがある。身体はすっかり疲れているのに、脳だけが冴え渡っている。そんな夜が正に今夜であった。明日も仕事で早いのにとか、溜まっていく洗濯物の事を考えてみたり。無駄に脳が思考する。こういう時は羊を数えるのだったか。羊を数えても眠くならず、疲れるだけだった。

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『単発』
・「生きるということ」1本追加

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息を吸って、息を吐く。心臓が一定間隔で鼓動する。夕焼けに目を細めて、瞬く。眩しかった夕焼けが、どんどん沈んでゆく。地平線の下に潜り込んだ太陽は、空を柔らかく照らしていた。そして、朝になるとまた地平線の下から、太陽が顔を出す。これが、毎日繰り返される。生きるという事はこういう事か。

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『何気ない高校生活』
・「授業中に思う事」1本追加

『単発』
・「はじめまして」1本追加

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「君はどうして此処にいるのかい?」と言っても通じる筈が無い。相手は猫だ。仕事終わりに帰宅すると、玄関前に居たのだ。首輪は無いようだ。掌に収まりそうな猫は、か細く鳴いた。怪我は無さそうだが、腹は減っていそうである。一人暮らしの男の部屋に、猫用のミルクなんて無かった。「どうするか。」

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そうこうして、数学の授業になり宿題のワークが回収された。聡史は何度か美咲にヒントを出し、美咲は答えを導き出したようだった。美咲も普段と変わらぬ様子でワークを、回収係の生徒に手渡した。

『ありがとう』

口には出さないが、口の動きで分かった。美咲はそうして、にこりと笑った。数学の授業が頭に入らないなんて日が来るとは、今日まで思わなかった。流れ作業の様に問題を解き、黒板に目をやりノートをとった。聡史は自分でも、少々美咲を意識し過ぎだと自覚していた。しかし、自覚しているからといって、それを止める事が出来るかどうかは別の問題であった。

「聡史、ありがとう。助かったよ~。」
「いいよいいよ、大丈夫。」
「このご恩は忘れません…。」

美咲は大げさに顔の前で、両手を合わせて聡史を拝んだ。

「んな、大げさな。」
「あはは。」

数学の授業が終わると美咲は、少しほっとした様子だった。軽口が叩ける様になるほど、美咲と親しくなれるとは席替え当日には思わなかった。そういった意味では、日直が一緒だったのはひとつのターニングポイントだったなと今になって思う。聡史は美咲に惹かれていっている事は分かっていたが、まだ気持ちを伝えるには時期が早過ぎると思っていた。

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『単発』
・「君と雨」1本追加

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君と会う日は、雨の日が多かったように思う。雨の日は、僕が傘を持っていく。駅の改札前で待ち合わせをしている。僕に気が付いた君は、嬉しそうに小走りでやってくる。この日は確か、映画館に行く予定だった。君が以前言っていた映画が公開されたらしい。駅から映画館までは、徒歩で五分程度だろうか。僕が傘をさすと、君はするりと僕の左側へと入る。雨の日はこうやって、ひとつの傘を分け合う様になって随分経った。君は嬉しそうに映画の話しをし、僕はそれに相槌を打ったり質問をしたりする。そうして映画館への道のりを、雨粒が傘に当たる音を聞きながら歩いて行く。お互い鞄や洋服が少し濡れはするが、それを気にした事は無かった。

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『何気ない高校生活』
・「心拍数が跳ね上がる」1本追加

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