roika_works 【毒薬を飲み干したら】深夜過ぎの頃 忍者ブログ
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会社の先輩×後輩のほんのりBLなので、ご注意下さい。

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「はあ、結構飲んだね。もうこんな時間か。」
壁掛け時計は、深夜1時半を回ったところだ。
「すみません、長々と話を聞いて貰って…。」
「いや、いいんだよ。後輩の話を聞くのも、先輩の仕事さ。というよりも、僕自身興味があって聞いていた訳だし。」
先程の様に口角を少しだけあげた、ふわりとした笑顔だった。
この人はこんな風に笑うのか、と少し意外な気持ちがした。
仕事の時とギャップがあるのは、誰しもそうだろうけれど。
「あ、ゴミ捨て僕やります。」
テーブルの上に散らかった空き缶を集めて、台所で缶の中をすすいで潰してゴミ箱へと捨てた。
台所にあった布巾を濡らして、テーブルの上を綺麗に拭いた。
「竜也(たつや)くん、ありがとね。」
「いえいえ、こういうのは後輩の仕事ですから。」
少し翔(かける)先輩の口調を真似て言ってみた。
酔っていなきゃこんなこと、普段の自分では言えない言葉だ。
「お、言うようになったね。」
そう言って何故か嬉しそうな顔をした。
「さて、シャワーでも浴びてさっぱりしたいところだ。」
「そうですねえ。行ってきていいですよ?」
「あれ、竜也くんに先に行って貰おうと思ってたのに。」
「え、僕ですか?明日家に帰ってからでも大丈夫ですよ…。」
「いやいや、折角来たお客人なのだから、一番風呂は君に譲るよ…!」
「もう、大袈裟に言わないで下さいよー。分かりました。お言葉に甘えます…。」
この人は自分が言いだした案を引き下げることは、なかなかしないということが分かったので大人しくお言葉に甘えることにした。
「服、僕ので良ければ貸すよ?」
「あ、じゃあお願いします。ありがとうございます。」
「これでいい?」
黒いジャージに青いシャツを渡された。サイズは少し大きそうだが、大丈夫だろう。
「はい、大丈夫です。ありがとうございます。」
「バスタオルは、洗濯機の上の棚にあるから好きなの使って。」
「はい。お先に行ってきます。」
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