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貴方の掌は人より、うんと大きくて真っ黒な鋭い爪がついている。
だから、貴方は私に触れるのを怖がる。
いつになってもそっと、私の肩に手を置く。
爪が当たらないように、優しくそっとした手つき。
それに貴方の性格が現れていると私は思う。
肩に置かれた手に私が手を重ねると貴方は恥ずかしそうに笑う。
*
いつの間にか、君が居る事が当たり前になっていた。
私の手を引いて、早くと急かす君の声を今でも鮮明に思い出せる。
私は自分が人間であったなら、とどれだけ考えただろう。
大きな手についている鋭く黒い爪が、私は憎らしかった。
君とずっと居られない事は分かっていた。
私は君から離れる決意を固めた。
*
「今日は元気がないね」
ごわごわとした毛並みの私を、心配そうに撫でる。
「もう、会えなくなる」
「どうして?」
「此処には居られなくなった」
そう伝えると、彼女は俯いた。
「私のせい?」
「違う。私のせいだ」
これは紛れも無い事実だ。
彼女の幸せを考えると私の存在は、足枷になる。
分かりきった事だ。
だから、貴方は私に触れるのを怖がる。
いつになってもそっと、私の肩に手を置く。
爪が当たらないように、優しくそっとした手つき。
それに貴方の性格が現れていると私は思う。
肩に置かれた手に私が手を重ねると貴方は恥ずかしそうに笑う。
*
いつの間にか、君が居る事が当たり前になっていた。
私の手を引いて、早くと急かす君の声を今でも鮮明に思い出せる。
私は自分が人間であったなら、とどれだけ考えただろう。
大きな手についている鋭く黒い爪が、私は憎らしかった。
君とずっと居られない事は分かっていた。
私は君から離れる決意を固めた。
*
「今日は元気がないね」
ごわごわとした毛並みの私を、心配そうに撫でる。
「もう、会えなくなる」
「どうして?」
「此処には居られなくなった」
そう伝えると、彼女は俯いた。
「私のせい?」
「違う。私のせいだ」
これは紛れも無い事実だ。
彼女の幸せを考えると私の存在は、足枷になる。
分かりきった事だ。
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